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裏切りのサーカス [外国映画]
今のデジタル化された世界ではなく、すべてがアナログで動いていたときの物語。全体にセピア色のような渋い色調で、PCもなくタイプライターやショットガンやクラシックカーが登場する。そして、スパイたちも寡黙で裏の裏を読むような世界。まさに本格的なスパイ映画である。
何が一体真実なのか、英国諜報部の中の誰がソ連の二重スパイなのか。それは最後まで明かされない。

1979年に英国BBCでドラマ化されたジョン・ル・カレの傑作スパイ小説『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』を「ぼくのエリ 200歳の少女」のトーマス・アルフレッドソン監督で映画化したサスペンス・ドラマ。東西冷戦下の英国諜報部<サーカス>を舞台に、ソ連の二重スパイをあぶり出すべく繰り広げられる緊迫の頭脳戦とスパイの世界に身を置く男たちの過酷な生き様を、ゲイリー・オールドマン、コリン・ファース、ジョン・ハートら英国が誇る実力派俳優陣の豪華競演とストイックな演出でスリリングかつ緊張感いっぱいに描き出す。
英国諜報部MI6とソ連のKGBが熾烈な情報戦を繰り広げていた東西冷戦時代。英国諜報部<サーカス>のリーダー、コントロール(ジョン・ハート)は、長年組織に潜んでいるソ連の二重スパイ“もぐら”の情報を掴むも独断で作戦を実行して失敗、責任をとってサーカスを去る。コントロールの右腕で彼とともに引退した老スパイ、スマイリー(ゲイリー・オールドマン)。ある日、英国政府のレイコン次官から“もぐら”を突き止めろという極秘の指令が下る。ターゲットとなるのは、コードネーム“ティンカー”、“テイラー”、“ソルジャー”、“プアマン”という4人の組織幹部。さっそく信頼を置くかつての部下ピーター(ベネディクト・カンバーバッチ)らと組み、調査を開始するスマイリーだったが…。(allcinema ONLINEより)
ゲイリー・オールドマンが老練なスパイを好演し、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた。変幻自在な俳優だが、私はやはり「レオン」の狂気に満ちた麻薬捜査官の役が忘れられない。
ゲイリー・オールドマンとコリン・ファースの演技対決も見ものである。これくらいの対等な演技力がないと見せ場が盛り上がらないだろう。他の俳優たちもほとんどがイギリス人で、改めて英国の俳優層の厚さを思い知らされた。
美しく不幸な女性イリーナにスヴェトラーナ・コドチェンコワ。ほんとうにきれいな人だ。彼女に惚れてしまうスパイにトム・ハーディが扮しているが、イリーナに対する気持ちの表現がすばらしかったと思う。現在公開中の「ブラック&ホワイト」にも出演中なので、見に行こうかと思う。
スパイの世界の非情さも存分に描かれ、そして二重スパイ「もぐら」が一体誰なのか、それを追う刻一刻の展開がすばらしくおもしろいのだ。まさにスパイ映画の一級品といっても過言ではないだろう。もう一度観てみたい作品である。
原作:TINKER TAILOR SOLDIER SPY by John Le Carre
監督: トーマス・アルフレッドマン
出演: ゲイリー・オールドマン、 コリン・ファース、 トム・ハーディ、ベネディクト・カンバーバッチ、 トビー・ジョーンズ、 マーク・ストロング、 ジョン・ハート、 スヴェトラーナ・コドチェンコワetc.
2011年 イギリス/フランス/ドイツ
何が一体真実なのか、英国諜報部の中の誰がソ連の二重スパイなのか。それは最後まで明かされない。

1979年に英国BBCでドラマ化されたジョン・ル・カレの傑作スパイ小説『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』を「ぼくのエリ 200歳の少女」のトーマス・アルフレッドソン監督で映画化したサスペンス・ドラマ。東西冷戦下の英国諜報部<サーカス>を舞台に、ソ連の二重スパイをあぶり出すべく繰り広げられる緊迫の頭脳戦とスパイの世界に身を置く男たちの過酷な生き様を、ゲイリー・オールドマン、コリン・ファース、ジョン・ハートら英国が誇る実力派俳優陣の豪華競演とストイックな演出でスリリングかつ緊張感いっぱいに描き出す。
英国諜報部MI6とソ連のKGBが熾烈な情報戦を繰り広げていた東西冷戦時代。英国諜報部<サーカス>のリーダー、コントロール(ジョン・ハート)は、長年組織に潜んでいるソ連の二重スパイ“もぐら”の情報を掴むも独断で作戦を実行して失敗、責任をとってサーカスを去る。コントロールの右腕で彼とともに引退した老スパイ、スマイリー(ゲイリー・オールドマン)。ある日、英国政府のレイコン次官から“もぐら”を突き止めろという極秘の指令が下る。ターゲットとなるのは、コードネーム“ティンカー”、“テイラー”、“ソルジャー”、“プアマン”という4人の組織幹部。さっそく信頼を置くかつての部下ピーター(ベネディクト・カンバーバッチ)らと組み、調査を開始するスマイリーだったが…。(allcinema ONLINEより)
ゲイリー・オールドマンが老練なスパイを好演し、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた。変幻自在な俳優だが、私はやはり「レオン」の狂気に満ちた麻薬捜査官の役が忘れられない。
ゲイリー・オールドマンとコリン・ファースの演技対決も見ものである。これくらいの対等な演技力がないと見せ場が盛り上がらないだろう。他の俳優たちもほとんどがイギリス人で、改めて英国の俳優層の厚さを思い知らされた。
美しく不幸な女性イリーナにスヴェトラーナ・コドチェンコワ。ほんとうにきれいな人だ。彼女に惚れてしまうスパイにトム・ハーディが扮しているが、イリーナに対する気持ちの表現がすばらしかったと思う。現在公開中の「ブラック&ホワイト」にも出演中なので、見に行こうかと思う。
スパイの世界の非情さも存分に描かれ、そして二重スパイ「もぐら」が一体誰なのか、それを追う刻一刻の展開がすばらしくおもしろいのだ。まさにスパイ映画の一級品といっても過言ではないだろう。もう一度観てみたい作品である。
原作:TINKER TAILOR SOLDIER SPY by John Le Carre
監督: トーマス・アルフレッドマン
出演: ゲイリー・オールドマン、 コリン・ファース、 トム・ハーディ、ベネディクト・カンバーバッチ、 トビー・ジョーンズ、 マーク・ストロング、 ジョン・ハート、 スヴェトラーナ・コドチェンコワetc.
2011年 イギリス/フランス/ドイツ
アーティスト [外国映画]
アカデミー賞を主演男優賞(ジャン・デュジャルダン)をはじめ、5部門で受賞、モノクロのサイレント映画である。

舞台は1927年、ハリウッド。サイレント映画の大スター、ジョージ・ヴァレンティン(ジャン・デュジャルダン)は、彼に憧れる女優の卵ペピー・ミラー(ベレニス・ベジョ)と出会い、自身の主演作でエキストラの役を手にした彼女に優しくアドバイスをおくる。そんな中、時代はセリフのあるトーキー映画へと大きく変わっていく。しかしジョージは、自分は芸術家だと主張してサイレント映画に固執、瞬く間にスターの座から滑り落ちることに。そんなジョージとは対照的に、時代の波に乗ってスターの階段を駆け上っていくペピーだったが…。(all cinema ONLINEより)
主演のジャン・デュジャルダンが往年の名スター、クラーク・ゲーブルにすごく似ていたのが印象的で、古い時代を再現した様々なセットや衣装が素敵だった。

ストーリーのほうは、いわゆるラブストーリーで、ベビー・ミラーという時代のスターに駆け上がった女優が、昔自分を助けてくれた往年の男優ジョージ・ヴァレンティンが落ちぶれて窮地に陥っているのを、救うというハピーエンディングストーリーである。サイレント映画の手法を用いて、動きや何もかもが非常に綿密に創られている作品だと思う。
タレント犬アギーの活躍がとてもかわいくて目立っていた。この犬はカンヌ映画祭でパルムドッグ賞を受けたとのこと。最後にジャンとベビーが再起をかけて踊ったタップダンスがすばらしかった。

セリフがなくてもこんな面白い映画がつくれるとは皮肉である。監督は「セリフに頼らず物語を伝える基本的な方法に立ち戻る」ことに全力を注いだ。それにはメロドラマしかないと考えたとのことである。
ウディ・アレンの映画と対極にあるような作品だ。映画においてセリフとは何か、ということをちょっと考えさせられるような作品だった。
原題:THE ARTIST 監督&脚本:ミシェル・アザナヴィシウス 出演:ジャン・デュジャルダン、
ペレニス・ベジョ、 ジョン・グッドマン、 ジェームス・クロムウェルetc.
2011年 フランス

舞台は1927年、ハリウッド。サイレント映画の大スター、ジョージ・ヴァレンティン(ジャン・デュジャルダン)は、彼に憧れる女優の卵ペピー・ミラー(ベレニス・ベジョ)と出会い、自身の主演作でエキストラの役を手にした彼女に優しくアドバイスをおくる。そんな中、時代はセリフのあるトーキー映画へと大きく変わっていく。しかしジョージは、自分は芸術家だと主張してサイレント映画に固執、瞬く間にスターの座から滑り落ちることに。そんなジョージとは対照的に、時代の波に乗ってスターの階段を駆け上っていくペピーだったが…。(all cinema ONLINEより)
主演のジャン・デュジャルダンが往年の名スター、クラーク・ゲーブルにすごく似ていたのが印象的で、古い時代を再現した様々なセットや衣装が素敵だった。

ストーリーのほうは、いわゆるラブストーリーで、ベビー・ミラーという時代のスターに駆け上がった女優が、昔自分を助けてくれた往年の男優ジョージ・ヴァレンティンが落ちぶれて窮地に陥っているのを、救うというハピーエンディングストーリーである。サイレント映画の手法を用いて、動きや何もかもが非常に綿密に創られている作品だと思う。
タレント犬アギーの活躍がとてもかわいくて目立っていた。この犬はカンヌ映画祭でパルムドッグ賞を受けたとのこと。最後にジャンとベビーが再起をかけて踊ったタップダンスがすばらしかった。

セリフがなくてもこんな面白い映画がつくれるとは皮肉である。監督は「セリフに頼らず物語を伝える基本的な方法に立ち戻る」ことに全力を注いだ。それにはメロドラマしかないと考えたとのことである。
ウディ・アレンの映画と対極にあるような作品だ。映画においてセリフとは何か、ということをちょっと考えさせられるような作品だった。
原題:THE ARTIST 監督&脚本:ミシェル・アザナヴィシウス 出演:ジャン・デュジャルダン、
ペレニス・ベジョ、 ジョン・グッドマン、 ジェームス・クロムウェルetc.
2011年 フランス
桜見物(中之島~天満橋)・ヨメイヨシノ [日記・雑感]
友達と梅田で映画(ヒューゴの素敵な発明)を観て、中之島まで行き、そこから川沿いに天満橋のほうまで下りました。桜はソメイヨシノです。まだまだ先まで続いています。
建築家の安藤忠雄さんが、大阪を桜の並木でつなごうというアイデアを出して、都島から先もソメイヨシノを植えています。川と桜が美しいです。




このあとは天満橋から梅田に引っ返して、行きつけの「玉乃光酒造」へ行きました。ここは、お酒もおいしいし、お料理も季節ものから定番料理までそろっていて、何を食べてもおいしいですよ。それにとっても愛想のいいおじさんがいて、よく気が付く人なので女性同士でも安心して飲めます。
残念ながら写真はないんですが、この日いただいたのは
1 若竹煮
2 鴨サラダ
3 ポークカツレツ
4 じゃがいも明太子グラタン
5 イカの一夜干し
6 焼きおにぎり
ほかにも1,2品あったと思うんですが、思い出せません。ボリュームもたっぷりです。
お酒は、生ビールの小、山廃の熱燗、米焼酎、梅酒などです。
これでしめて一人3500円くらいまででいけます。
いつ行っても、大満足で帰れるお店です。サラリーマンの人が多いですが、女性の一人客もいますよ。
お店の中はきれいです。が、喫煙可なのが唯一の難点です。がまんできないときは席を変えてもらうことができます。ランチも安くておいしいらしいです。
よいお花見の日となりました。
「玉乃光酒造梅田店」
地下鉄谷町線東梅田駅直結
℡:06-6313-6776
日・祝定休
大阪市北区曽根崎2-11-8
日興証券ビルB2F
建築家の安藤忠雄さんが、大阪を桜の並木でつなごうというアイデアを出して、都島から先もソメイヨシノを植えています。川と桜が美しいです。




このあとは天満橋から梅田に引っ返して、行きつけの「玉乃光酒造」へ行きました。ここは、お酒もおいしいし、お料理も季節ものから定番料理までそろっていて、何を食べてもおいしいですよ。それにとっても愛想のいいおじさんがいて、よく気が付く人なので女性同士でも安心して飲めます。
残念ながら写真はないんですが、この日いただいたのは
1 若竹煮
2 鴨サラダ
3 ポークカツレツ
4 じゃがいも明太子グラタン
5 イカの一夜干し
6 焼きおにぎり
ほかにも1,2品あったと思うんですが、思い出せません。ボリュームもたっぷりです。
お酒は、生ビールの小、山廃の熱燗、米焼酎、梅酒などです。
これでしめて一人3500円くらいまででいけます。
いつ行っても、大満足で帰れるお店です。サラリーマンの人が多いですが、女性の一人客もいますよ。
お店の中はきれいです。が、喫煙可なのが唯一の難点です。がまんできないときは席を変えてもらうことができます。ランチも安くておいしいらしいです。
よいお花見の日となりました。
「玉乃光酒造梅田店」
地下鉄谷町線東梅田駅直結
℡:06-6313-6776
日・祝定休
大阪市北区曽根崎2-11-8
日興証券ビルB2F
ヒューゴの不思議な発明 [外国映画]
映像がとてもきれいだった。ヒューゴを演じる少年、エイサ・バターフィールドがとてもかわいくて、最初は彼の不運な運命をかわいそうに思ったが、そこから話は思わぬ方向に展開していく。

ブライアン・セルズニックのベストセラー小説を「グッドフェローズ」「ディパーテッド」のマーティン・スコセッシ監督が自身初の3Dで映画化したファンタジー・アドベンチャー。1930年代のフランス、パリを舞台に、駅の時計台に隠れ住む少年が父の遺した機械人形の謎を追って不思議な大冒険を繰り広げるさまを、ジョルジュ・メリエスはじめ映画創成期へのオマージュをふんだんに、美しく幻想的な3D映像で描き出していく。主演は「縞模様のパジャマの少年」のエイサ・バターフィールド、共演にクロエ・グレース・モレッツ、ジュード・ロウ、ベン・キングズレー。
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1930年代のフランス、パリ。父を亡くした少年ヒューゴは、駅構内の時計台に隠れ住み、時計の整備をしながら孤独な毎日を送っていた。そんな彼の心のよりどころは、父が遺した壊れたままの不思議な“機械人形”。その修理に悪戦苦闘していたヒューゴは、おもちゃ屋で万引きを働いて店主の老人に捕まり、人形について書かれた大切な父のノートも取り上げられてしまう。そんな中、ヒューゴは老人の養女イザベルと仲良くなり、一緒に機械人形の秘密を探ってゆくのだが…。(allcinema ONLINEより)

最初から流れるようなカメラワークだなと思った。1930年代のパリの美しい街並みの中をカメラが通り抜け、ヒューゴ(エイサ・バターフィールド)の住む駅の時計台へたどりつく。ヒューゴは幼くして父(ジュード・ロウ)を失い、浮浪者のようなおじと駅の時計台の中で生活している。
ヒューゴの生活はとても大変で、自分で駅の店から食べ物を失敬して生きている。彼は父の残した機械人形をもっており、それは壊れていて修理してもある鍵がないと動かない。この機械人形の表情が寂しげでとても魅力的だった。


ヒューゴは駅でおもちゃの店を開いている老人(ベン・キングスレー)と出会い、その人を通して少女イザベル(クロエ・グレース・モレッツ)に巡り会う。彼女こそヒューゴの機械人形の鍵の持ち主だった。二人は仲良くなって、イザベルの行きつけの図書館で幻想特撮の始祖ジョルジュ・メリエスの不遇な人生を知る。
最後は、このメリエスの本物のフィルムが上映され、これが本当にすばらしくおもしろかった。この映画はスコセッシの映画への憧憬と愛にあふれた魅力的な作品であった。
原題:HUGO 監督:マーティン・スコセッシ 脚本:ジョン・ローザン 制作:ジョニー・デップetc.
出演:ベン・キングスレー、 ジュード・ロウ、 エイサ・バターフィールド、 クロエ・グレース・モレッツ
2011年 アメリカ

ブライアン・セルズニックのベストセラー小説を「グッドフェローズ」「ディパーテッド」のマーティン・スコセッシ監督が自身初の3Dで映画化したファンタジー・アドベンチャー。1930年代のフランス、パリを舞台に、駅の時計台に隠れ住む少年が父の遺した機械人形の謎を追って不思議な大冒険を繰り広げるさまを、ジョルジュ・メリエスはじめ映画創成期へのオマージュをふんだんに、美しく幻想的な3D映像で描き出していく。主演は「縞模様のパジャマの少年」のエイサ・バターフィールド、共演にクロエ・グレース・モレッツ、ジュード・ロウ、ベン・キングズレー。
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1930年代のフランス、パリ。父を亡くした少年ヒューゴは、駅構内の時計台に隠れ住み、時計の整備をしながら孤独な毎日を送っていた。そんな彼の心のよりどころは、父が遺した壊れたままの不思議な“機械人形”。その修理に悪戦苦闘していたヒューゴは、おもちゃ屋で万引きを働いて店主の老人に捕まり、人形について書かれた大切な父のノートも取り上げられてしまう。そんな中、ヒューゴは老人の養女イザベルと仲良くなり、一緒に機械人形の秘密を探ってゆくのだが…。(allcinema ONLINEより)

最初から流れるようなカメラワークだなと思った。1930年代のパリの美しい街並みの中をカメラが通り抜け、ヒューゴ(エイサ・バターフィールド)の住む駅の時計台へたどりつく。ヒューゴは幼くして父(ジュード・ロウ)を失い、浮浪者のようなおじと駅の時計台の中で生活している。
ヒューゴの生活はとても大変で、自分で駅の店から食べ物を失敬して生きている。彼は父の残した機械人形をもっており、それは壊れていて修理してもある鍵がないと動かない。この機械人形の表情が寂しげでとても魅力的だった。


ヒューゴは駅でおもちゃの店を開いている老人(ベン・キングスレー)と出会い、その人を通して少女イザベル(クロエ・グレース・モレッツ)に巡り会う。彼女こそヒューゴの機械人形の鍵の持ち主だった。二人は仲良くなって、イザベルの行きつけの図書館で幻想特撮の始祖ジョルジュ・メリエスの不遇な人生を知る。
最後は、このメリエスの本物のフィルムが上映され、これが本当にすばらしくおもしろかった。この映画はスコセッシの映画への憧憬と愛にあふれた魅力的な作品であった。
原題:HUGO 監督:マーティン・スコセッシ 脚本:ジョン・ローザン 制作:ジョニー・デップetc.
出演:ベン・キングスレー、 ジュード・ロウ、 エイサ・バターフィールド、 クロエ・グレース・モレッツ
2011年 アメリカ
マーガレット・サッチャー~鉄の女の涙~ [外国映画]
メリル・ストリープの演技力はすごいと思った。本物のサッチャーさんはいかにもこんな人だったのだと思わせるだけの説得力がある。この人はどんな役でもこなせるオールラウンドプレイヤーなんだなと改めて思った。彼女は歌もうまい。「今宵、フィッツジェラルド劇場で」でもすばらしい歌声を披露している。まずは納得の、アカデミー主演女優賞受賞だったと思う。

男勝りの決断力とリーダーシップで“鉄の女”の異名をとった英国初の女性首相マーガレット・サッチャーの人生と知られざる素顔を家族との関わりを軸に描き出していく。共演は「アイリス」「家族の庭」のジム・ブロードベント。監督は「マンマ・ミーア!」のフィリダ・ロイド。
孤独な晩年を送る86歳のマーガレット・サッチャー。すでに他界した夫デニスの幻想を相手にしてしまうこともしばしば。そんな彼女は、ふと自らの人生を振り返る。市長も務めた父の影響で政治家を志すようになったマーガレットは、やがて下院議員選挙に立候補するがあえなく落選。失意の彼女を実業家のデニス・サッチャーが優しく励まし2人は結婚。子どもにも恵まれ、幸せな家庭を築くが、政治への意欲を失わないマーガレットは、ついに下院議員への当選を果たす。男たちが支配してきた世界に飛び込んだマーガレットは、様々な困難に強靱な意志で立ち向かい、着々と政界での地位を高めていくのだが…。(allcinema ONLINEより)
サッチャーさんはあんなにもすごい政治家でしっかりした人だったのに、こんな人でも年には勝てないのかと哀れに思った。認知症のため、亡くなった夫の幻影を見るのだ。もちろん夫が大きな支えだったからなんだろうが。
しかし映画になるくらいだから、すごい政治家であったことは間違いがないのだろう。だが彼女の政策そのものが、本当に正しいものだったのかどうかは、疑問であるが。

今日「生きてるだけでなぜ悪い」(中島義道+香山リカの対談/講談社α文庫)という本を読んでいたところ、政治家や弁護士は女性に向いている職業とのこと。女性は総合的学問や技術芸術に関してはすごくうまく対処できるそうだ。反対に極めて抽象的な哲学や純粋数学のような分野や、感覚的に最も鋭敏なところ、例えばソムリエとか調理師などの分野は女性に不向きといっていた。もちろん、女性ソムリエや調理師もいるが、大半は男性である。なかなか面白い本だ。
話がそれたが、とにかくメリル・ストリープの演技を観るだけでも、この映画をみる価値があると思った。
原題:THE IRON LADY 監督:フィリダ・ロイド 脚本:アビ・モーガン 出演:メリル・ストリープ、 ジム・ブロードベント、 オイヴィア・コールマン、 ロザー・アラム、 スーザン・ブラウンetc.
2011年 イギリス

男勝りの決断力とリーダーシップで“鉄の女”の異名をとった英国初の女性首相マーガレット・サッチャーの人生と知られざる素顔を家族との関わりを軸に描き出していく。共演は「アイリス」「家族の庭」のジム・ブロードベント。監督は「マンマ・ミーア!」のフィリダ・ロイド。
孤独な晩年を送る86歳のマーガレット・サッチャー。すでに他界した夫デニスの幻想を相手にしてしまうこともしばしば。そんな彼女は、ふと自らの人生を振り返る。市長も務めた父の影響で政治家を志すようになったマーガレットは、やがて下院議員選挙に立候補するがあえなく落選。失意の彼女を実業家のデニス・サッチャーが優しく励まし2人は結婚。子どもにも恵まれ、幸せな家庭を築くが、政治への意欲を失わないマーガレットは、ついに下院議員への当選を果たす。男たちが支配してきた世界に飛び込んだマーガレットは、様々な困難に強靱な意志で立ち向かい、着々と政界での地位を高めていくのだが…。(allcinema ONLINEより)
サッチャーさんはあんなにもすごい政治家でしっかりした人だったのに、こんな人でも年には勝てないのかと哀れに思った。認知症のため、亡くなった夫の幻影を見るのだ。もちろん夫が大きな支えだったからなんだろうが。
しかし映画になるくらいだから、すごい政治家であったことは間違いがないのだろう。だが彼女の政策そのものが、本当に正しいものだったのかどうかは、疑問であるが。

今日「生きてるだけでなぜ悪い」(中島義道+香山リカの対談/講談社α文庫)という本を読んでいたところ、政治家や弁護士は女性に向いている職業とのこと。女性は総合的学問や技術芸術に関してはすごくうまく対処できるそうだ。反対に極めて抽象的な哲学や純粋数学のような分野や、感覚的に最も鋭敏なところ、例えばソムリエとか調理師などの分野は女性に不向きといっていた。もちろん、女性ソムリエや調理師もいるが、大半は男性である。なかなか面白い本だ。
話がそれたが、とにかくメリル・ストリープの演技を観るだけでも、この映画をみる価値があると思った。
原題:THE IRON LADY 監督:フィリダ・ロイド 脚本:アビ・モーガン 出演:メリル・ストリープ、 ジム・ブロードベント、 オイヴィア・コールマン、 ロザー・アラム、 スーザン・ブラウンetc.
2011年 イギリス
長らくご無沙汰しております。 [その他]
皆様、お変わりなくお過ごしでしょうか。ご挨拶もせず長くブログを休んでおり、大変失礼致しました。
最終記事を見てみると、昨年7月以来書いておりませんでした。
先日当映画ブログの人気ブロガーkenさんが、私の最後に書いた「スーパー8」の記事にコメントをくだ
さったので、やはりご挨拶せねばと思った次第です。
実は昨年夏ごろから、母の介護のストレスが溜まってきて、ブログ記事もなかなか書けなくなっていま
した。そして、10月に母がくも膜下出血で突然他界致しました。私はひどくショックを受け、仕事もでき
なくなってしまいました。ようやくこの3月から仕事を再開し、以前の自分と比べると80%くらいまで回復
してきたかなと思っています。
3年ほど前から、母は体調が悪く持病の悪性貧血、心臓病があり、何度か入退院を繰り返しました。
脳にも問題がありました。脳の手術をどうするか決断を迫られたこともあります。でも年齢的にも
持病のことを考えても手術しないほうがよいと結論をだしました。
そして軽い認知症も出てきたので、私の家の近くの老人ホームへ入居させ、面倒を見ていました。
友人が紹介してくれた老人ホームで母は、とても楽しく過ごしました。友人のお母様もご一緒
だったので、何かとお互いに助け合うことができ心強かったです。倒れる2日前までとても元気に
しており、その日も私のうちに電話をかけてきていたんです。
けれども別れは突然訪れました。朝老人ホームから電話があり、母が倒れて病院へ搬送したとのこ
とでした。意識はすでになく、2日後の未明に亡くなりました。
本当にショックで色々な行事や、やらなければならないことをこなしつつも、精神的にはなかなか
立ち直ることができませんでした。友人たちが心配してくれて、何かと外へ誘ってくれたり、電話や
メールを頻繁にくれたりしました。それでもどうしてもいつもの自分に戻れず、一日中家に居て本を
読んで過ごすような日々が多くなり、一体自分はどうなってしまうんだろうと思いました。
今年の2月半ばに、会社の社長から電話がかかってきて、仕事の依頼がきました。最初は仕事が
来たら断ろうと思っていたのに、はからずも「やります。」と言っていました。3月から復帰して、最初は
ものすごくしんどかったんですが、だんだんと調子がでてきて、元気になってきました。やはり仕事と
なると緊張感が違うし、頭も使いますものね。
ブログには長いこと何もご挨拶もせず来てしまったので、戻るに戻れないなあとおもっていました。
そうしたら、思いがけずkenさんからのコメントが……。とても嬉しかったです。有難うございました。
映画を観たい!という意欲はまだ以前ほどではありませんが、ぼちぼちと観て少しずつ記事をアップ
していこうかと思っています。よかったらまた仲間に加えていただければ嬉しく思います。
最後に、友達が誕生日にくれたカードに書かれていた詩をここにしたためておきます。
またやってきたからといって
春を恨んだりしない
例年のように義務を果たしているから
といって、春を責めたりはしない
わかっている
わたしがいくら悲しくても
そのせいで緑の萌えるのが
とまったりはしないと
ウィスワヴァ・シンボルスカ
「景色との別れ」より
最終記事を見てみると、昨年7月以来書いておりませんでした。
先日当映画ブログの人気ブロガーkenさんが、私の最後に書いた「スーパー8」の記事にコメントをくだ
さったので、やはりご挨拶せねばと思った次第です。
実は昨年夏ごろから、母の介護のストレスが溜まってきて、ブログ記事もなかなか書けなくなっていま
した。そして、10月に母がくも膜下出血で突然他界致しました。私はひどくショックを受け、仕事もでき
なくなってしまいました。ようやくこの3月から仕事を再開し、以前の自分と比べると80%くらいまで回復
してきたかなと思っています。
3年ほど前から、母は体調が悪く持病の悪性貧血、心臓病があり、何度か入退院を繰り返しました。
脳にも問題がありました。脳の手術をどうするか決断を迫られたこともあります。でも年齢的にも
持病のことを考えても手術しないほうがよいと結論をだしました。
そして軽い認知症も出てきたので、私の家の近くの老人ホームへ入居させ、面倒を見ていました。
友人が紹介してくれた老人ホームで母は、とても楽しく過ごしました。友人のお母様もご一緒
だったので、何かとお互いに助け合うことができ心強かったです。倒れる2日前までとても元気に
しており、その日も私のうちに電話をかけてきていたんです。
けれども別れは突然訪れました。朝老人ホームから電話があり、母が倒れて病院へ搬送したとのこ
とでした。意識はすでになく、2日後の未明に亡くなりました。
本当にショックで色々な行事や、やらなければならないことをこなしつつも、精神的にはなかなか
立ち直ることができませんでした。友人たちが心配してくれて、何かと外へ誘ってくれたり、電話や
メールを頻繁にくれたりしました。それでもどうしてもいつもの自分に戻れず、一日中家に居て本を
読んで過ごすような日々が多くなり、一体自分はどうなってしまうんだろうと思いました。
今年の2月半ばに、会社の社長から電話がかかってきて、仕事の依頼がきました。最初は仕事が
来たら断ろうと思っていたのに、はからずも「やります。」と言っていました。3月から復帰して、最初は
ものすごくしんどかったんですが、だんだんと調子がでてきて、元気になってきました。やはり仕事と
なると緊張感が違うし、頭も使いますものね。
ブログには長いこと何もご挨拶もせず来てしまったので、戻るに戻れないなあとおもっていました。
そうしたら、思いがけずkenさんからのコメントが……。とても嬉しかったです。有難うございました。
映画を観たい!という意欲はまだ以前ほどではありませんが、ぼちぼちと観て少しずつ記事をアップ
していこうかと思っています。よかったらまた仲間に加えていただければ嬉しく思います。
最後に、友達が誕生日にくれたカードに書かれていた詩をここにしたためておきます。
またやってきたからといって
春を恨んだりしない
例年のように義務を果たしているから
といって、春を責めたりはしない
わかっている
わたしがいくら悲しくても
そのせいで緑の萌えるのが
とまったりはしないと
ウィスワヴァ・シンボルスカ
「景色との別れ」より
スーパー8 [外国映画]
J.J.エイブラムスとスティーブン・スピルバーグの創った映画で、「ET」に次ぐ傑作との評判だったので観にいった。子役が主演の映画だが、かなり怖いところもあるSFアドベンチャーである。

1979年の夏。オハイオの小さな町で父ジャクソンと2人暮らしの少年ジョー(ジョエル・コートニー)。ある夜、親に内緒で家を抜け出し、チャールズ(ライリー・グリフィス)やアリス(エル・ファニング)ら5人の友達と共に駅舎で8ミリ映画の撮影中、列車の脱線事故に遭遇する。またその混乱の中で、8ミリカメラは横倒しになったまま、大破した列車の一部から飛び出してくる“何か”を偶然映し出していた。ほどなくして現場には軍が到着。そして彼らは、ある極秘情報が何者かに知られてしまったと、大規模な捜索を展開する。現場から逃げ帰り、誰にも言わないと誓い合うジョーたち。しかし、町では不可解な事件が次々と起き始め、次第に極秘情報である“何か”の実態が明らかとなっていく…。(All cinema ONLINEより)

少年達がかわいくて、彼等が自主制作映画を撮るところが、とてもおもしろくてよかった。親に知られないように夜中に家を抜け出して、友人達と映画を撮るというワクワク感がとてもよく理解できた。大人になってからでは絶対に味わえないスリル。多分、スピルバーグもエイブラムスもこういう少年時代を過ごしたのかもと想像した。
しかし、列車事故が起こり事態はここから急展開し、何か得体の知れない恐怖が観客を引き込んでいく。やはり「ET」とは違う。あんなにほのぼのとはしていないのだ。けれど、ストーリー的にはまったく目が離せないものとなっていて、次々に事件が起こり飽きることがなかった。
そのなんだかわからない物の恐怖というのは、スピルバーグの「激突!(1971年作)」を思い起こさせる。これは、普通の男が大型タンク・ローリーに追いかけ回される恐怖を描いた映画だが、タンク・ローリーの運転手がまったく顔も見えないのが、恐怖を倍増させていたと思う。
「スーパー8」に登場するわけのわからないものとは何か。それによって住民達はどうなっていくのか。そして少年達の運命は……。だが最後はやっぱりスピルバーグ作品だという落ちになる。
主役の少年ジョーを演じたジョエル・コートニーがとてもかわいかった。それにジョーが心引かれるアリス役のエル・ファニングが、まだ少女っぽいのだがすでに大人の雰囲気も漂わせていて、これからどんな女優さんに成長していくのか楽しみである。
エンドロールで少年たちの自主制作映画が上映される。これがまたおもしろく、すばらしいおまけをつけてもらった気がした。スピルバーグファン必見の作品といえるだろう。
原題:Super8 監督:J.J.エイブラムス 製作:スティーブン・スピルバーグ、
出演:ジョエル・コートニー、 エル・ファニング、 カイル・チャンドラー、 ライリー・グリフィス、 ライアン・リー、
ガブリエル・バッソ、 ザック・ミルズetc.
2011年 アメリカ

1979年の夏。オハイオの小さな町で父ジャクソンと2人暮らしの少年ジョー(ジョエル・コートニー)。ある夜、親に内緒で家を抜け出し、チャールズ(ライリー・グリフィス)やアリス(エル・ファニング)ら5人の友達と共に駅舎で8ミリ映画の撮影中、列車の脱線事故に遭遇する。またその混乱の中で、8ミリカメラは横倒しになったまま、大破した列車の一部から飛び出してくる“何か”を偶然映し出していた。ほどなくして現場には軍が到着。そして彼らは、ある極秘情報が何者かに知られてしまったと、大規模な捜索を展開する。現場から逃げ帰り、誰にも言わないと誓い合うジョーたち。しかし、町では不可解な事件が次々と起き始め、次第に極秘情報である“何か”の実態が明らかとなっていく…。(All cinema ONLINEより)

少年達がかわいくて、彼等が自主制作映画を撮るところが、とてもおもしろくてよかった。親に知られないように夜中に家を抜け出して、友人達と映画を撮るというワクワク感がとてもよく理解できた。大人になってからでは絶対に味わえないスリル。多分、スピルバーグもエイブラムスもこういう少年時代を過ごしたのかもと想像した。
しかし、列車事故が起こり事態はここから急展開し、何か得体の知れない恐怖が観客を引き込んでいく。やはり「ET」とは違う。あんなにほのぼのとはしていないのだ。けれど、ストーリー的にはまったく目が離せないものとなっていて、次々に事件が起こり飽きることがなかった。
そのなんだかわからない物の恐怖というのは、スピルバーグの「激突!(1971年作)」を思い起こさせる。これは、普通の男が大型タンク・ローリーに追いかけ回される恐怖を描いた映画だが、タンク・ローリーの運転手がまったく顔も見えないのが、恐怖を倍増させていたと思う。
「スーパー8」に登場するわけのわからないものとは何か。それによって住民達はどうなっていくのか。そして少年達の運命は……。だが最後はやっぱりスピルバーグ作品だという落ちになる。
主役の少年ジョーを演じたジョエル・コートニーがとてもかわいかった。それにジョーが心引かれるアリス役のエル・ファニングが、まだ少女っぽいのだがすでに大人の雰囲気も漂わせていて、これからどんな女優さんに成長していくのか楽しみである。
エンドロールで少年たちの自主制作映画が上映される。これがまたおもしろく、すばらしいおまけをつけてもらった気がした。スピルバーグファン必見の作品といえるだろう。
原題:Super8 監督:J.J.エイブラムス 製作:スティーブン・スピルバーグ、
出演:ジョエル・コートニー、 エル・ファニング、 カイル・チャンドラー、 ライリー・グリフィス、 ライアン・リー、
ガブリエル・バッソ、 ザック・ミルズetc.
2011年 アメリカ
ブラック・スワン [外国映画]
ナタリー・ポートマンはどんな役を演じても、体当たりで女優魂を見せてくれる人である。この作品はナタリーの美しさが際立っており、アカデミー賞主演女優賞にふさわしい演技といえると思う。

ナタリー・ポートマン(白鳥)
ニューヨークのバレエカンパニーに所属するニナ・セイヤーズ(ナタリー・ポートマン)は元ダンサーの母親エリカ(バーバラ・ハーシイ)の期待を一心に背負って、バレエ漬けの生活を送っている。母はニナを愛してはいるが、その愛はかなり支配的であった。
ニナはボーイフレンドもなく、ただバレエ団と家を往復する日々を送っていた。ある日、ニナはバレエ団の芸術監督トーマス・ルロイ(ヴァンサン・カッセル)により「白鳥の湖」のプリマに抜擢される。それはルロイが、長年バレエ団で活躍したプリマ・バレリーナ、べス(ウィノナ・ライダー)を引退させての決断だった。
しかし恋愛経験も少ないニナには、純粋な白鳥役は適役だが、邪悪で奔放な黒鳥を同時に踊り分けなければならないのが試練だった。それに万が一の代役に新人のリリー(ミラ・クニス)が指名される。彼女はニナと違って、色気のある大人の黒鳥を踊ることができた。そしてそのことがニナを精神的に追い込み、だんだんと幻影をみるようになるのだった……。

ナタリー・ポートマン&ヴァンサン・カッセル
ストーリーのほうはかなり怖くて、現実の二ナの焦燥感がよく表現されていた。そして、だんだんと現実と幻影の入り混じった展開となっていく。舞台のほうではニナが白鳥の役で踊っているときが、現実で表情も悲壮感にあふれていて、彼女の心の焦りや不安がよく出ていたようだ。そして一転して黒鳥に変るとき、メイクからして邪悪さを表現するようなものになり、次第に黒鳥の羽が生えていくところがすごいと思った。ニナはこの二役を完璧にこなした。しかし……。

ナタリー・ポートマン(黒鳥)
人間は完璧をめざすが、そうはならないものだ。完璧でなくてもよい。自分が精一杯やればそれでいいのだ。たとえ人になんといわれようとも。
共演の芸術監督を演じたヴァンサン・カッセルは、いわゆる整った顔立ちのハンサムではないのだが、フランス人独特の色気というものを持っている男優だと思う。演技も今までに見た中で一番よかったと思った。また二ナのライバルを演じるミラ・クニスは、若いが大人っぽい色気を感じさせる人だ。
この作品はスリラーと銘打っている。その通り、観客を不安にさせるような筋書きである。ヒッチコック的心理サスペンスに加え、主人公の見る幻影が映画では映像で表現されているので、よけいに怖いかもしれない。それが好きな人にはとてもおもしろい創りとなっていると思う。
今日はレディスデイだったからか、映画のポスターをもらったので、早速部屋に貼っている。お気に入りのポスターである。ナタリーはこれからどんな役に挑んでいくのだろうか。長く女優を続けて、色々な顔を見せてほしいものだ。
原題:Black Swan 監督:ダーレン・アロノフスキー 出演:ナタリー・ポートマン、
ヴァンサン・カッセル、 ミラ・クニス、 バーバラ・ハーシイ、 ウィノナ・ライダー
2010年 アメリカ TOHOシネマズ梅田

ナタリー・ポートマン(白鳥)
ニューヨークのバレエカンパニーに所属するニナ・セイヤーズ(ナタリー・ポートマン)は元ダンサーの母親エリカ(バーバラ・ハーシイ)の期待を一心に背負って、バレエ漬けの生活を送っている。母はニナを愛してはいるが、その愛はかなり支配的であった。
ニナはボーイフレンドもなく、ただバレエ団と家を往復する日々を送っていた。ある日、ニナはバレエ団の芸術監督トーマス・ルロイ(ヴァンサン・カッセル)により「白鳥の湖」のプリマに抜擢される。それはルロイが、長年バレエ団で活躍したプリマ・バレリーナ、べス(ウィノナ・ライダー)を引退させての決断だった。
しかし恋愛経験も少ないニナには、純粋な白鳥役は適役だが、邪悪で奔放な黒鳥を同時に踊り分けなければならないのが試練だった。それに万が一の代役に新人のリリー(ミラ・クニス)が指名される。彼女はニナと違って、色気のある大人の黒鳥を踊ることができた。そしてそのことがニナを精神的に追い込み、だんだんと幻影をみるようになるのだった……。

ナタリー・ポートマン&ヴァンサン・カッセル
ストーリーのほうはかなり怖くて、現実の二ナの焦燥感がよく表現されていた。そして、だんだんと現実と幻影の入り混じった展開となっていく。舞台のほうではニナが白鳥の役で踊っているときが、現実で表情も悲壮感にあふれていて、彼女の心の焦りや不安がよく出ていたようだ。そして一転して黒鳥に変るとき、メイクからして邪悪さを表現するようなものになり、次第に黒鳥の羽が生えていくところがすごいと思った。ニナはこの二役を完璧にこなした。しかし……。

ナタリー・ポートマン(黒鳥)
人間は完璧をめざすが、そうはならないものだ。完璧でなくてもよい。自分が精一杯やればそれでいいのだ。たとえ人になんといわれようとも。
共演の芸術監督を演じたヴァンサン・カッセルは、いわゆる整った顔立ちのハンサムではないのだが、フランス人独特の色気というものを持っている男優だと思う。演技も今までに見た中で一番よかったと思った。また二ナのライバルを演じるミラ・クニスは、若いが大人っぽい色気を感じさせる人だ。
この作品はスリラーと銘打っている。その通り、観客を不安にさせるような筋書きである。ヒッチコック的心理サスペンスに加え、主人公の見る幻影が映画では映像で表現されているので、よけいに怖いかもしれない。それが好きな人にはとてもおもしろい創りとなっていると思う。
今日はレディスデイだったからか、映画のポスターをもらったので、早速部屋に貼っている。お気に入りのポスターである。ナタリーはこれからどんな役に挑んでいくのだろうか。長く女優を続けて、色々な顔を見せてほしいものだ。
原題:Black Swan 監督:ダーレン・アロノフスキー 出演:ナタリー・ポートマン、
ヴァンサン・カッセル、 ミラ・クニス、 バーバラ・ハーシイ、 ウィノナ・ライダー
2010年 アメリカ TOHOシネマズ梅田
阪急電車ー片道15分の奇跡ー [日本&アジア映画]
阪急電車は関西ローカルの鉄道で、京都や神戸、宝塚へ行くのに便利である。この物語は阪急今津線を舞台に、そこに乗り合わせた人々の悲喜こもごもの人間模様を描いた作品である。
宝塚から西宮北口までのレトロな雰囲気の阪急今津線。そこには、様々な事情を抱えた男女が、束の間乗り合わせていた──。純白のドレスに身を包んだOL翔子(中谷美紀)。彼女は、婚約者を後輩に寝取られてしまい、復讐のため結婚式にウェディングドレス姿で乗り込む。かわいい孫を連れた老婦人の時江(宮本信子)は、息子夫婦との関係に悩む日々…。彼氏のDVに悩む女子大生のミサ(戸田恵梨香)。ふとしたことから車内で口論となり…。庶民的な主婦、康江(南果歩)は、肌の合わないPTAの奥様グループの誘いを断ることができず…。地方出身の大学生の権田原美帆(谷村美月)と小坂圭一(勝地涼)は、おしゃれな大学に馴染めず…。年上の会社員(玉山鉄二)と付き合う女子高生の悦子。大学受験を控え、成績が思うように上がらず…。

中谷美紀
中谷美紀のOL翔子がとてもよかった。婚約していたのにマリッジブルーになっていた間に、婚約者が後輩の女性と浮気し子供ができてしまう。その結婚式に乗り込む姿がなんとも美しく勇ましかった。

勝地涼と谷村美月
地方出身で野草に興味のある冴えない女子大生権田原美帆を演じた谷村美月と、軍オタ(軍隊オタク)の小坂圭一を演じた勝地涼のキャラクター設定がおもしろく、彼らは関西の有名校関西学院大学(かんせいがくいんだいがく)の同級生という役どころである。二人の息もあっていて色々なエピソードがすごくおもしろかった。

玉山鉄二と有村架純
そしてあの玉山鉄二が、かわいい女子高生と付き合う会社員役で登場!しかもいわゆる人のよすぎる、ちょっと間抜けた男として。彼の関西弁はほんものだったので、関西出身の人だと思う。いつもシリアスで陰のある役が多いように思うが、こんな笑えるような役ができるというのも、役者の幅が広い人なんだなと思った。どんな役でもやっぱりかっこいい人はかっこいい。

宮本信子
それから人生を知り尽くしている老婦人役の宮本信子も、いい役だったと思う。彼女はOL翔子や、彼氏のDVに悩んでいるミサ(戸田恵梨香)に的確なアドバイスをするのだった。そして態度の悪い大阪のおばちゃんにお説教するところがおもしろかった。この、電車の中で態度が悪く服装からして下品な大阪のおばちゃんたちは、関西以外の人が見たらこれが典型的な関西人と勘違いされるのではないかと心配になった。いわゆる吉本新喜劇の影響である。こういう人はごくごく一部の人たちなので、そこのところをお間違いなくといっておきたい。
こうして色々な人物が登場し、子役達も活躍している。その登場人物が交差するところがうまく話が出来ているなと思う。
東日本大震災で、関西に住む私もなんだか精神的に疲れてきた今日この頃だが、こんな優しさのある映画を観て、少しは元気がでてきたかもしれない。ちょっと温かい気持ちになりたい人におすすめの作品である。原作(有川浩著)もぜひ読んでみたいと思っている。
監督:三宅喜重 出演:中谷美帆、 戸田恵梨香、 南果歩、 谷村美月、 玉山鉄二、
宮本信子、 勝地涼、 小柳友etc.
2011年 日本 TOHOシネマズ梅田
宝塚から西宮北口までのレトロな雰囲気の阪急今津線。そこには、様々な事情を抱えた男女が、束の間乗り合わせていた──。純白のドレスに身を包んだOL翔子(中谷美紀)。彼女は、婚約者を後輩に寝取られてしまい、復讐のため結婚式にウェディングドレス姿で乗り込む。かわいい孫を連れた老婦人の時江(宮本信子)は、息子夫婦との関係に悩む日々…。彼氏のDVに悩む女子大生のミサ(戸田恵梨香)。ふとしたことから車内で口論となり…。庶民的な主婦、康江(南果歩)は、肌の合わないPTAの奥様グループの誘いを断ることができず…。地方出身の大学生の権田原美帆(谷村美月)と小坂圭一(勝地涼)は、おしゃれな大学に馴染めず…。年上の会社員(玉山鉄二)と付き合う女子高生の悦子。大学受験を控え、成績が思うように上がらず…。

中谷美紀
中谷美紀のOL翔子がとてもよかった。婚約していたのにマリッジブルーになっていた間に、婚約者が後輩の女性と浮気し子供ができてしまう。その結婚式に乗り込む姿がなんとも美しく勇ましかった。

勝地涼と谷村美月
地方出身で野草に興味のある冴えない女子大生権田原美帆を演じた谷村美月と、軍オタ(軍隊オタク)の小坂圭一を演じた勝地涼のキャラクター設定がおもしろく、彼らは関西の有名校関西学院大学(かんせいがくいんだいがく)の同級生という役どころである。二人の息もあっていて色々なエピソードがすごくおもしろかった。

玉山鉄二と有村架純
そしてあの玉山鉄二が、かわいい女子高生と付き合う会社員役で登場!しかもいわゆる人のよすぎる、ちょっと間抜けた男として。彼の関西弁はほんものだったので、関西出身の人だと思う。いつもシリアスで陰のある役が多いように思うが、こんな笑えるような役ができるというのも、役者の幅が広い人なんだなと思った。どんな役でもやっぱりかっこいい人はかっこいい。

宮本信子
それから人生を知り尽くしている老婦人役の宮本信子も、いい役だったと思う。彼女はOL翔子や、彼氏のDVに悩んでいるミサ(戸田恵梨香)に的確なアドバイスをするのだった。そして態度の悪い大阪のおばちゃんにお説教するところがおもしろかった。この、電車の中で態度が悪く服装からして下品な大阪のおばちゃんたちは、関西以外の人が見たらこれが典型的な関西人と勘違いされるのではないかと心配になった。いわゆる吉本新喜劇の影響である。こういう人はごくごく一部の人たちなので、そこのところをお間違いなくといっておきたい。
こうして色々な人物が登場し、子役達も活躍している。その登場人物が交差するところがうまく話が出来ているなと思う。
東日本大震災で、関西に住む私もなんだか精神的に疲れてきた今日この頃だが、こんな優しさのある映画を観て、少しは元気がでてきたかもしれない。ちょっと温かい気持ちになりたい人におすすめの作品である。原作(有川浩著)もぜひ読んでみたいと思っている。
監督:三宅喜重 出演:中谷美帆、 戸田恵梨香、 南果歩、 谷村美月、 玉山鉄二、
宮本信子、 勝地涼、 小柳友etc.
2011年 日本 TOHOシネマズ梅田
カンディンスキーと青騎士展 [アート・カルチャー]
あまり抽象画は得意ではないのですが、カンディンスキーは以前から好きだったので、兵庫県立美術館に出かけてみました。
20世紀初頭のドイツ・ミュンヘン。ロシア生まれの巨匠ヴァシリー・カンディンスキーは、仲間とともに斬新な絵画作品を生みだし、1911年、新しい美術運動を展開させるべくグループを結成しました。それが「青騎士」です。彼らは展覧会の開催や書籍の刊行を通して、モダン・アートの歴史に輝かしい足跡を残しました。
この展覧会では、カンディンスキーの実質的な伴侶であった画家ガブリエーレ・ミュンター旧蔵の作品を中心に、ミュンヘン市立レンバッハハウス美術館が所蔵する世界屈指の青騎士コレクションのなかから、代表作を含む60点の作品と当時の写真や資料によってこの美術運動を紹介しています。

ヴァシリー・カンディンスキー 「花嫁」 1903年

ヴァシリー・カンディンスキー 「コンポジションⅦのための習作2」 1913年

フランツ・マルク 「牛、黄ー赤ー緑」 1911年
カンディンスキーの絵は色が美しく、はっきりとした色のコントラストが印象的です。またミュンターとヨーロッパを旅したときに描いた小さい風景画がたくさんあり、当時の青騎士の写真もあったりで、とても楽しい展覧会でした。
カンディンスキーの絵が、だんだんと抽象画に移っていく様子も良くわかる展覧会でした。
カンディンスキーはロシアに家族がいたものの、ガブリエーレ・ミュンターと意気投合し、彼らは実質的なパートナー関係にありました。カンディンスキーとミュンターは1909年から一緒にムルナウに住み、近くのジンデルスドルフにはマルクとカンペンドンクが居を構えました。

ムルナウの家
ミュンヘン新芸術家協会との諍いの後、カンディンスキーが協会を去った1911年から、カンディンスキーとマルクは協働して新たな芸術運動に精力的に取り組み、ムルナウのミュンターの家は土地の人々に「ロシア人の家」と呼ばれ、またたく間に青騎士の芸術家たちのたまり場となりました。1912年にはカンディンスキーとマルクの編集によって年刊誌『青騎士』第一巻が刊行されました。
カンディンスキーとマルクの他に青騎士に加わったのは、マッケ、ミュンター、ヴェレフキン、ヤウレンスキー、クビンでした。パウル・クレーは公認のメンバーではなかったのですが、青騎士に非常に親近感を持ち、作品を出品しています。青騎士は描写することから解放された抽象絵画を生む母体となりました。
しかし、第一次世界大戦(1914~)の勃発により、カンディンスキーはロシアへ戻らざるを得なくなり、1916年にはミュンターと別れたということです。そして青騎士のグループもバラバラになっていったのだそうです。
以上の解説は展覧会のチラシとウィキペディアからのものです。
カンディンスキーとミュンターの関係を思うに、芸術家と恋愛は切り離すことが出来ないもので、ほんとうのパートナーを得ることによって芸術家はそれを源として作品を生み出していくものなのだなあと、色々想像を膨らませながら、美術館を後にしました。
20世紀初頭のドイツ・ミュンヘン。ロシア生まれの巨匠ヴァシリー・カンディンスキーは、仲間とともに斬新な絵画作品を生みだし、1911年、新しい美術運動を展開させるべくグループを結成しました。それが「青騎士」です。彼らは展覧会の開催や書籍の刊行を通して、モダン・アートの歴史に輝かしい足跡を残しました。
この展覧会では、カンディンスキーの実質的な伴侶であった画家ガブリエーレ・ミュンター旧蔵の作品を中心に、ミュンヘン市立レンバッハハウス美術館が所蔵する世界屈指の青騎士コレクションのなかから、代表作を含む60点の作品と当時の写真や資料によってこの美術運動を紹介しています。

ヴァシリー・カンディンスキー 「花嫁」 1903年

ヴァシリー・カンディンスキー 「コンポジションⅦのための習作2」 1913年

フランツ・マルク 「牛、黄ー赤ー緑」 1911年
カンディンスキーの絵は色が美しく、はっきりとした色のコントラストが印象的です。またミュンターとヨーロッパを旅したときに描いた小さい風景画がたくさんあり、当時の青騎士の写真もあったりで、とても楽しい展覧会でした。
カンディンスキーの絵が、だんだんと抽象画に移っていく様子も良くわかる展覧会でした。
カンディンスキーはロシアに家族がいたものの、ガブリエーレ・ミュンターと意気投合し、彼らは実質的なパートナー関係にありました。カンディンスキーとミュンターは1909年から一緒にムルナウに住み、近くのジンデルスドルフにはマルクとカンペンドンクが居を構えました。

ムルナウの家
ミュンヘン新芸術家協会との諍いの後、カンディンスキーが協会を去った1911年から、カンディンスキーとマルクは協働して新たな芸術運動に精力的に取り組み、ムルナウのミュンターの家は土地の人々に「ロシア人の家」と呼ばれ、またたく間に青騎士の芸術家たちのたまり場となりました。1912年にはカンディンスキーとマルクの編集によって年刊誌『青騎士』第一巻が刊行されました。
カンディンスキーとマルクの他に青騎士に加わったのは、マッケ、ミュンター、ヴェレフキン、ヤウレンスキー、クビンでした。パウル・クレーは公認のメンバーではなかったのですが、青騎士に非常に親近感を持ち、作品を出品しています。青騎士は描写することから解放された抽象絵画を生む母体となりました。
しかし、第一次世界大戦(1914~)の勃発により、カンディンスキーはロシアへ戻らざるを得なくなり、1916年にはミュンターと別れたということです。そして青騎士のグループもバラバラになっていったのだそうです。
以上の解説は展覧会のチラシとウィキペディアからのものです。
カンディンスキーとミュンターの関係を思うに、芸術家と恋愛は切り離すことが出来ないもので、ほんとうのパートナーを得ることによって芸術家はそれを源として作品を生み出していくものなのだなあと、色々想像を膨らませながら、美術館を後にしました。
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